5年プレイングマネージャーをしてきた私が“耳を疑った”一冊。

仕事や人間関係で感情に振り回され、「冷静でいられない」と感じたことはありませんか?
- 上司や部下の一言でイライラしてしまう
- 感情的になって後で後悔する
- 冷静に判断できず、チャンスを逃す
このような悩みを持つ人にこそ読んでほしいのが、安藤広大さんの著書『リーダーの仮面』です。
リーダーシップ本として知られていますが、実は「感情を整え、成果を出すための思考習慣」を学べる自己成長の本でもあります。
私自身もこの本を読み、「感情をコントロールすること=自分を律する力」だと実感しました。
また、プレイングマネージャーやフリーランスとして他者と関わる中で、
「マネジメントは特別な人のスキルではなく、すべての人に必要な力」だと再認識しました。
この記事では、『リーダーの仮面』から得た気づきをもとに、
感情に左右されない冷静さを鍛える方法を紹介します。
読むことで、あなたも「人や状況に振り回されず、安定した判断ができる自分」へ一歩近づけます。
結論、『リーダーの仮面』は“成果を出す人”になるための「感情トレーニング本」です。
『リーダーの仮面』はどんな本?概要と著者紹介

『リーダーの仮面』は、識学代表・安藤広大さんによるリーダー論です。
タイトルだけを見ると「管理職向けの教本」のように思われがちですが、
実際は“誰でも応用できるマネジメント思考”を学べる実践書です。
現代では、プレイングマネージャーのように「自分も成果を出しつつ、人も動かす」立場の人が増えています。
また、フリーランスであってもクライアントやチームメンバーをまとめながら仕事を進める機会が多いです。
つまり、マネジメントは“特定の役職だけのスキル”ではなく、誰にでも必要なビジネス基礎力といえます。
『リーダーの仮面』は、そのマネジメントの本質を「感情をコントロールする力」として再定義している点が非常に実用的です。
マネジメントは肩書きではなく”考え方”。どんな立場の人にも必要なスキルです。
『リーダーの仮面』を読んで得られた気づきと変化

私自身、プレイングマネージャーとして5年以上チームを率いてきました。
『リーダーの仮面』は、そんな自分にとって耳が痛い本でした。
これまで私は、部下が悩んでいそうなら飲みに誘い、じっくり話を聞いたり、
落ち込んでいるメンバーには具体的なアドバイスを送り続けたりしてきました。
いわゆる“寄り添うリーダー”を目指していたのです。
しかし本書では、そのような「感情に寄りすぎるマネジメント」がチームの成長を止めると明確に否定されています。
「あれほど大切にしていた姿勢が、むしろ成果を遠ざけていたのかもしれない」と気づいたときの衝撃は大きかったです。
ただ、読み進めるうちに著者の言葉の真意が少しずつ腑に落ちていきました。
感情を切り離すことは冷たいことではなく、チーム全体を正しい方向へ導くための責任ある行動だということ。
実践を重ねる中で、自分の立ち位置や判断軸が変わっていきました。
感情に流されず、冷静にチームを俯瞰できるようになったことで、
結果的にメンバーとの信頼関係も以前より強くなったと感じています。
そして本書の中で、特に印象に残った一文があります。
「あの人、最近ちょっと冷たくなったよね。そんな噂が聞こえてきたらおめでとうございます。リーダーにふさわしい振る舞いになった証です。」
この言葉を読んだとき、胸に強く刺さりました。
私はこれまで「冷たく見られる=悪いこと」と思っていたからです。
しかし、この一文をきっかけに考えが大きく変わりました。
リーダーは全員に好かれる必要はない。
感情に流されず、チームの成果を優先して決断することこそが、真のリーダーシップなのだと感じました。
それ以来、私は「冷たく見られてもいい」と思えるようになり、感情ではなく目的で判断する習慣が少しずつ身についてきました。
現場で感じた“理想と現実”のギャップ

現実の職場では、『リーダーの仮面』の通りに行動することが難しい場面もあります。
私自身、中間管理職という立場で、上司と部下の間に挟まれることが多いです。
感情を切り離し、冷静に判断しようとすると、
古い価値観を持つ上司から「冷たい」「もっと寄り添ってやれ」と言われることもありました。
それでも私は、「結果で示す」ことを意識しています。
感情的な対応を減らし、判断の基準を明確にしたことで、
チーム全体の成果が安定し、メンバーも自立的に動けるようになってきました。
『リーダーの仮面』の内容を完全に実践するのは簡単ではありません。
しかし、現場での現実と理想の間で試行錯誤しながら、
“冷静さで結果を出すリーダー”として信頼を得ることが、今の自分の目標です。
理想と現実のギャップを埋めるのは”言葉”ではなく”結果”。冷静な行動で信頼を積み上げる事が大切。
『リーダーの仮面』を読んで感じた“仮面の意味”

本書で印象的だったのは、「リーダーの仮面をかぶる」という表現の真意です。
仮面とは、感情を押し殺すことではなく、自分の感情を守るための鎧のようなもの。
リーダーとしての役割を演じることで、他人の意見や不満から自分を切り離し、冷静に判断できるようになります。
私自身も、仕事で批判や不満を受けたとき、
「これは仮面をかぶった自分への言葉だ」と考えるようにしました。
すると、不思議と心が軽くなり、感情的に反応しなくなったのです。
『リーダーの仮面』は、他人の言葉に振り回されず、
自分を守るための“感情の防具”を教えてくれる本でもあります。
リーダーの仮面は”偽り”ではなく”防具”。心を守ることで冷静さを保てる。
まとめ|『リーダーの仮面』は「自分と他人を冷静に導く力」を鍛える一冊
『リーダーの仮面』は、単なるマネジメント本ではありません。
これは、**他人と関わりながら成果を出すすべての人が身につけるべき「感情マネジメントの教科書」**です。
プレイングマネージャーとしてチームをまとめる人も、
フリーランスとしてクライアントと協働する人も、
「他人と関わる以上、感情の揺れをどう扱うか」は避けて通れません。
この本が教えてくれるのは、感情を消すのではなく、感情に支配されない自分をつくること。
そして「リーダーの仮面をかぶる」という行為は、
自分を偽ることではなく、自分の心を守るための防具を身につけることなのです。
批判や不満を受けても、「攻撃されているのは仮面の自分」と考えれば、
感情を客観視でき、冷静さを保つことができます。
その冷静さが、あなたの判断力・成果・信頼を確実に高めてくれます。
正直、最初はこの本の内容に戸惑うかもしれません。
けれど読み進めるうちに、「感情を抑えること=自分を守ること」だと理解できる瞬間が訪れます。
リーダーとして、そして一人の社会人として成長したい人には必ず響く一冊です。
もし今、「感情に振り回されている」「チームをどう導けばいいか分からない」と感じているなら、
ぜひ一度『リーダーの仮面』を読んでみてください。
きっと、“冷たく見える勇気”があなたを強くしてくれるはずです。

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